この記事ではプロ野球に関連する裏方の仕事を一覧でまとめて、詳細を解説しています。
なお野球関連の仕事に就職・転職する方法は以下の記事にまとめています。

プロ野球関連の裏方の仕事一覧

人生100年時代、好きなことを仕事にできる時代だと言われています。野球が好きな人であれば、野球に関わる仕事に就きたいと思うのではないでしょうか。
選手や監督のようにプレーに直接関わらなくても、裏方として野球界を支えることができます。裏方とはいえ、選手や球団とともに戦う喜びを味わえるのは、大きな魅力のひとつです。
「チームが勝つ」「チームが負ける」「選手が活躍する」「選手が失敗する」——こうした瞬間を共に感じられることこそ、野球を仕事にする最大の醍醐味だと思います。
また、育成の分野では、子どもの成長を間近で感じられることが大きな魅力です。
ここで紹介するすべての仕事は、野球界を支える重要な役割を担っていると言っても過言ではありません。
誰もが知るような仕事から、少しマニアックな仕事まで幅広く紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
監督・コーチ

プロ野球の監督やコーチになるには、プロ野球で活躍した選手か、最低限プロ野球選手になった人だけです。
最近は、プロ未経験でプロ野球のコーチになった人もいますが、このようなことは、ほぼまれです。
ですので、プロ野球の監督やコーチになるには、元プロ野球選手かアマチュアの指導で物凄い実績を残した人だけです。
野球を人に教える仕事は、他にもありますので後程紹介します。
なるにもプロ野球とのつながりや、コネがないと難しいでしょう。
スカウト

スカウトは、アマチュア選手の中から将来のプロ野球選手を発掘する仕事です。
普段は、有望な選手を見つけるために、高校、大学、社会人、独立リーグなどの試合を視察します。
また、各チームの練習を見に行くこともあり、アマチュア選手と接する機会が非常に多い仕事です。
各球団には数人のスカウトが所属しており、担当エリアごとに分かれて活動しています。
ドラフト会議では、スカウト部長などが球団を代表して出席している様子を見たことがある方も多いかもしれません。
スカウトになるには、基本的に元プロ野球選手が条件とされることが多いです。
まれに高校野球の指導者から転身する例もありますが、ごく少数にとどまります。

トレーナー

一言でトレーナーと言っても、
- アスレティックトレーナー
- フィジカルトレーナー
- ストレングストレーナー
- メディカルトレーナー
- メンタルトレーナー
さまざまな呼び方があり、得意分野が変わります。
プロ野球のトレーナーは、選手の体の体調管理から故障の予防、ケガをした際の治療、マッサージ、トレーニング方法の紹介、食事指導などを行う職業です。
プロ野球の場合、1チームに8人以上いるようで、人によっては鍼灸やマッサージ士、理学療法士の資格をもっています。
試合のベンチにも1人、入ることができる職業です。
特別な資格はいらないようですが、専門学校などで知識を取得後、さまざまな分野で指導経験を増やしプロ野球のトレーナーとして働くようです。
有名な選手になると、個人でトレーナーと契約している場合もあるので、トレーナーとして実績を積み上げると、さまざまな道が開けます。
通訳

通訳は球団に外国人選手がいる場合に、通訳をする職業です。
練習や試合での監督、コーチとの意思の疎通やヒーローインタビューなどのメディア対応、選手本人の日常生活のケアなども行うようで、仕事の内容は想像以上に幅広くなっています。
最近では、1球団の中でも多くの外国人選手がいるので、通訳も1人ではなく何人かいるチームが一般的のようです。
また言語もアメリカ人なら英語ですが、中南米系の選手も増えていることから、スペイン語を話せるとより貴重な人材とみなされるようです。
裏方の仕事ですが、外国人選手の活躍の裏には「通訳の仕事が成功のカギを握っている」と言われ、大切な仕事です。
野球経験があり、英語やスペイン語が話せる方におすすめです。

用具係

用具係は、球団職員のひとつで、一見すると「雑用係」と思われがちかもしれません。
しかしその実態は、チームに関わるあらゆる野球道具の管理を担う、非常に重要な役割です。
チームスケジュールをもとにした用具の準備、練習中のキャッチボールの相手や守備練習での補助、練習後の片づけ、翌日の準備、さらにはユニフォームの洗濯に関する業者との打ち合わせなど、仕事内容は多岐にわたります。
雑用と呼ばれることもありますが、用具係はプロ野球に欠かせない存在であり、まさに“縁の下の力持ち”と言える仕事です。
栄養士

近年、栄養や食事の重要性が注目されるようになり、それに伴って注目されている職業が「栄養士」です。
プロ野球球団でも専属の栄養士を採用しており、選手のパフォーマンスに直結する非常に重要な仕事です。
選手が自分の持ち味を最大限に発揮できるよう、試合や練習のスケジュールに合わせて食事指導を行います。
この仕事には、栄養に関する知識はもちろん、野球という競技の特殊性や、医学的な知識も求められます。
大学や専門学校で栄養士または管理栄養士の資格を取得した後、野球界で活躍している人も多く見られます。
球団職員

一言で球団職員と言いっても、多くの職種があります。先ほど紹介した通訳やトレーナーも球団職員にふくまれます。
他にも、
- 企画運営
- 球団グッズの考案
- イベントの開催
- チケット販売
- 警備
- 営業(スポンサー獲得)
- 広報
- 球場スタッフ
などなど上げればキリがありません。
ここでは、球団の広報や企画、グッズを考案、販売、営業を行う職員について説明します。
主な仕事は、球団の収益や人気を高めるために、球団運営を担う重要なポジションと言えます。
選手や球団のために尽力することが最も大切であり、何より野球が好きであることが求められます。
また、業務には高いコミュニケーション能力が不可欠です。
総合職的な立場になると、マーケティングスキルや営業力も必要とされ、野球に関わる仕事でありながら、一般企業のサラリーマンと同様のビジネススキルが求められます。
求人については、球団の公式サイトで募集が行われていることもあります。
そのほか、無料で登録できる転職サイトに登録し、「求人を待つ」といった方法もあります。

メーカー職員

「野球に関するグローブやバットを作りたい」と考える方も多いのではないでしょうか。
文系であれば営業、企画、広報などの部門、理系であれば商品開発に携わることができます。
自分が関わった商品を選手が使って活躍したり、「この道具が良かった」と言ってもらえることは、何よりの喜びです。
ただし、野球用品メーカーへの就職は非常に競争率が高く、一定の学歴や強い熱意が求められます。
「野球が好き」という気持ちはもちろん、営業力やコミュニケーション能力、さらにはITスキルなど、幅広い知識と経験が必要になります。
一部の企業では転職サイトなどに求人情報を掲載しており、中途採用を行っている場合もあります。
そのため、少しでも興味がある方は、転職サイトに登録し、求人情報をチェックしておくとよいでしょう。

審判

プロ野球の審判員は、試合が公正に行われるために欠かせない重要な役割を担っています。プロ野球人気の高まりとともに、審判という職業にも注目が集まっています。
審判といえば、元プロ野球選手が多いイメージを持たれがちですが、実際にはそうした経歴の持ち主は少数派です。
プロ野球の審判になるためには、NPBが運営する「アンパイア・スクール」への参加が必須条件となります。
その中から特に優秀な人材が、プロ野球の審判予備軍として採用されます。ネット上の情報によると、その倍率はおよそ20倍にもなると言われています。
ただし、採用されたからといってすぐに試合を担当できるわけではありません。実際に試合の審判を務めるまでには、さまざまなトレーニングと経験を積む必要があります。
一軍の試合を担当できるようになるまでには、数年にわたる研修と現場経験が求められます。
野球の経験が豊富でなくても、また知名度がなくても、プロ野球の現場に関われる数少ない仕事の一つと言えるでしょう。
公式記録員

公式記録員は、プロ野球の記録(ヒットやエラー)などを決める人です。公式スコアを付けること、球場の「H」や「E」のランプを操作する作業もあるようです。
野球のルールである「公認野球規則」の内容を全て頭に入れ瞬時に判断する力が必要です。
プロ野球の公式記録員になる方法ですが、セ・パともに人員が決まっていて欠員がでた時に新規の募集を行います。
したがって、毎年募集があるわけでなく、数年に一度NPBの公式記録員の公募があるとのこと。
募集人数が少なく応募者も多いことから、かなりの倍率になるようです。
公式記録員を目指そうと思うのであれば、NPBの公式サイトをこまめにチェックするしかなさそうです。

プロ野球運営スタッフ

プロ野球全体を統括する「日本プロ野球機構(NPB)」で日本シリーズやオールスター、プロ野球全試合などを開催します。
スタッフの仕事は、営業やマーケティング、スポンサーの獲得、プロ野球の運営、人事などさまざまです。
野球好きにはたまらない仕事です。
新規の募集も行われ、NPBの公式サイトに掲載されます。
公式サイトに掲載があった2020年の情報では、総合職の募集人数は1~2名でした。
採用されるのは、かなり難しいと言えそうです。
またアルバイトから正社員に登用されることもあるようです。
こちらもNPBのホームページなどをチェックして、採用試験を受けることになります。
採用情報の一例はNPB公式サイトで確認できます。
グラウンドキーパー

グラウンドキーパーというと一番初めに思いつくのが、甲子園のグラウンドを整備している阪神園芸です。
野球場のグラウンド(芝生や土など)を整備する仕事です。グラウンドの状態は、その日の天気(気温や湿度、気象条件)によって微妙に変化します。
選手が最高のパフォーマンスを発揮することや、ケガをしないためにグラウンドを整備する仕事がグラウンドキーパーです。
グラウンドキーパーになるためには、特に資格は必要ありませんが、グランウンドの管理を任せれている専門の業者の社員や、グラウンドを所有している国や自治体の社員だったりとさまざまです。
キャスター・リポーター・実況・解説者

キャスターは、野球番組で試合の内容や結果を伝える仕事です。
テレビなどで目にする機会も多い職業ですが、実際にキャスターとして活躍しているのは、「選手として有名だった方」や「プロとして優れた成績を残した方」がほとんどです。
また、野球選手ではなく、有名なアナウンサーがキャスターを務めることも一般的です。
そのため、キャスターになるには非常に狭き門であり、実績ある元プロ野球選手や、競争を勝ち抜いたアナウンサー、芸能事務所に所属するタレントなどが中心となります。
ただし、近年ではYouTuberが野球解説を行うケースも増えており、知名度や発信力があれば、違った形でチャンスをつかむ可能性もあります。
記者(ライター)

新聞、雑誌、Webメディアなどで野球に関する記事を書くのが、野球記者やライターの仕事です。
試合の観戦はもちろん、選手への取材やインタビューを行い、得られた情報をもとに記事を作成します。
読者にとってわかりやすく、読みやすい内容であることはもちろん、興味を引くような魅力的な文章を書くことが求められます。
また、常に最新の情報に目を通し、ニュースをチェックするなど、日々の情報収集と積み重ねが非常に大切な仕事です。
記者になるために特別な資格は必要ありません。未経験でも野球系ライターとして記事を書くことは可能ですが、一般的には新聞社やスポーツ誌などで記者・編集者として経験を積んだ後、フリーランスとして独立するケースが多く見られます。
まずは大学卒業後に新聞社、通信社、出版社などへの就職を目指すのが一般的なルートです。一部の企業では中途採用も行っているため、転職サイトに登録して情報をチェックしておくのもおすすめです。
カメラマン

カメラマンは、新聞、雑誌、インターネットなどの各種メディアに掲載するための写真や画像を撮影する仕事です。
明確ななり方が決まっているわけではありませんが、専門学校や大学で写真・カメラについて学んだうえで、新聞社や出版社に就職するか、フリーランスとして活動するのが一般的な進路です。
特に野球の試合を撮影するカメラマンは、新聞社や出版社でキャリアを積んだ方が多くを占めています。
そのため、野球専門のカメラマンを目指す場合は、まず報道や出版業界での就職が一つの大きなステップとなります。
ただし、こうした企業への就職は競争率も高く、カメラマンは人気のある職業のひとつと言えるでしょう。
また、野球だけを専門に撮影できるわけではなく、さまざまなジャンルの撮影にも柔軟に対応できる力が求められます。
中には、独学でスキルを磨き、カメラマンとして活躍している方もいます。
データアナリスト

データアナリストは、データ分析を通じてチームの方向性や意思決定を支援する職種です。
プロ野球では「セイバーメトリクス」と呼ばれる統計的分析手法の浸透により、データ活用が進み、この職種にも大きな注目が集まっています。
膨大な野球関連のデータを集計・分析し、チームの課題や改善点を明らかにしていくのが主な業務です。
データアナリストになるために特別な資格は必要ありませんが、データ収集・分析の能力に加えて、幅広いIT知識や論理的思考力が求められます。
また、プログラミングスキル(例:PythonやR)、統計学の知識、データ解析ツール(Excel、Tableau、SQLなど)の活用能力があると、就職において有利になるでしょう。
データ分析を専門とする企業への就職が一般的ですが、プロ野球球団が不定期にアナリストを採用することもあります。
そのため、Twitterやブログなどで自ら分析情報を発信し、実績を積みながらチャンスを狙うといったアプローチも有効です。

ショップスタッフ(アルバイト)

野球場内や外にあるショップで働く仕事です。
好きな球団のショップで働くことができたら、とても幸せな職業です。
業務内容は、一般的なグッズショップと同じで手際よくお客さんの対応を行うことや接客技術の高さ、コミュニケーション能力が求められるでしょう。
正社員というよりは、アルバイト的な仕事になります。
ショップの運営会社の採用情報を、こまめにチェックするのがよさそうです。
ボールボーイ(アルバイト)

ボールボーイの基本的な仕事内容は、バットの回収やボール拾いです。
これに加えて、球団によってはグラウンド整備、試合前の練習サポート、イベントの手伝いなど、業務内容が多岐にわたる場合もあります。
ボールボーイとして働くには、最低限のキャッチボールができる能力や、フェア・ファウルといった野球の基本的なルールを理解していることが必須条件となります。
そのため、基本的には野球経験者が採用される傾向にあります。
求人情報は比較的頻繁に出ているため、興味がある方は積極的に応募してみるとよいでしょう。
アルバイト勤務にはなりますが、ナイターの場合でも15時頃に球場入りし、試合終了後の21時〜22時頃まで勤務することになります。
ウグイス嬢

ウグイス嬢は、野球の試合中に場内アナウンスを担当する役割です。
主なアナウンス内容は、先発メンバーの発表、選手交代の案内、打席に立つ選手の名前の読み上げなどが挙げられます。
試合の雰囲気を盛り上げる存在として、ウグイス嬢は球場運営において非常に重要なポジションを担っています。
ただし、ウグイス嬢の採用は欠員が出た場合に限られることが多く、そもそも募集が行われない年もあります。
そのため、「運」や「タイミング」も大きな要素となります。
実際に、最近のジャイアンツの募集では、794人の応募者の中からわずか3人しか採用されないという狭き門でした。
未経験から採用されるケースもある一方で、アナウンサー経験者など、発声やアナウンス技術に長けた人が選ばれることも多いようです。
性別に制限はありませんが、一般的には女性が多く活躍しており、特に野球好きの女性におすすめの仕事です。
チアガール

チアリーダーの仕事は、試合会場でのダンスや応援などのパフォーマンスを行い球場の雰囲気を盛り上げることです。
プロ野球の球団のチアガールなら、本拠地の主催試合でダンスパフォーマンスを行い、球場にきたファンを楽しませることになります。
試合中には、ホームランを打ったバッターにベンチ前で出迎えマスコットを渡す役目もあります。
球団によっては地域のイベントやファン感謝デー、テレビ番組に出演することもあります。
チアガールになるには、特別な資格は必要ありません。
球団の選考試験に合格するとチアガールとして働けますが、書類審査、ダンス、歌、自己アピール、面接など多くの項目があり合格するのは至難のわざでしょう。
選考はシーズン終了後の11月から、翌年の1月にかけてオーディションで選ばれます。
球団ホームページに募集が掲載されます。
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